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悪あがきブログ。

ママで妻で“働く”女のつれづれ日記。

新宿。

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新宿が嫌いだ。

だって新宿は人に厳しい。
こんなに厳しい街は日本中探してもどこにもないと思う。

思えば上京してから何かと新宿に縁が深い。
中央線沿いの大学に通っていたので
乗り換えや途中駅で新宿を毎日利用していたし、
飲み会や買い物はだいたい新宿だった。
田舎娘が歌舞伎町の洗礼に遭い、
朝まで遊んでいる人たちの多さに驚き、
その仲間入りをしたことの背徳感と優越感にたぷたぷと浸かり、
伊勢丹で売っているようなバッグを買う日は来るのだろうかと首をかしげながらよたよたと売り場を歩き、
でも手ぶらで帰るのは癪なので駅でちょっと贅沢な惣菜を一品買って帰る、
そんな毎日。

そして就職して3年目の冬に新宿に配属になった。
当時の職場周辺は治安が悪くてトラブルだらけ。
あぁ世の中にはこんなに様々な種類の人々がいるのだと思い知らされる。
防災センターのありがたかったこと。
仕事もまたディープで、
“肌荒れ&口内炎vs栄養ドリンク&眠眠打破”のバトルが毎晩繰り広げられ、
23時の生中ジョッキとラーメン全部のせに愚痴をトッピングし“ぷっは〜!”と締めくくる。
まるで止まったら爆発してしまう車に乗っているみたいに、アクセルを踏み続けてた。

その後、別の仕事に数年携わったのち
2人めの出産までの約一年は、また新宿に戻ってきた。
仕事内容や働き方は変わっても、また違う種類のアクセルを踏み続け、ノンアルコールで“ぷっは〜!”して、
朝焼けは夜の延長ではなく、朝の始まりとして拝むことになった。

こうして述べ10年弱、新宿を拠点にしていたわけだが、
今だに新宿を好きになれない。
空が狭いし、
空気は汚いし、
歩いている人の顔はなんとなく暗く(みえて)、
迷宮のような駅から、
毎日世界一の数の乗降客が街に吐き出され、飲み込まれる。
ボーッとしてると置いていかれる。
膨大なお金とエネルギーをもとに脱皮が繰り返され、
栄枯盛衰、諸行無常、発展途上
ふと顔を上げると、
「オマエまだそんなとこにいたの?」
と街に言われる。
新宿とは私にとってそういう街だ。

今日は久々に新宿に行った。
また新しい風が吹いていて、真新しい良い匂いがした。
この街で頑張っている友達とおしゃべりしながら
野菜多めのランチをして、
ちょっと良い化粧品と、ちょっとおしゃれなお土産を買った。

別にそれで新宿が好きになることはなかったけど。
やっぱり待っていてはくれない街だな、と思った。

でも。
自分にはそういう場所も必要なのだ。
癒しとも優しさとも無縁だけど、
少しの緊張とヒール靴(履かないけど)なしには乗り込めない、
両肩をガシガシ揺さぶられるような場所。
そういう街を心に持つことで、
大袈裟かもしれないけど、
生きていくための羅針盤のひとつになっているのかもなぁと思った。

そんな物思いにふける母の気も知らず、
ベビーカーの次男は終始へらへらニコニコ愛想振りまいてたけど。
男子がキレイなねーちゃんを好きなのは、
もう遺伝子に組み込まれているとしか思えない。
まったく幸せなもんだ。