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悪あがきブログ。

ママで妻で“働く”女のつれづれ日記。

卓球。

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拝啓、12歳の私へ。

いかがお過ごしでしょうか。
今日もフチなし眼鏡にひっつめ髪で、けだるく登校しているのでしょうか。
12歳のあなたには知るよしもないでしょうが、
いずれあなたはその年頃の時期を「暗黒時代」と呼ぶようになります。
あぁ愛しき自分探し地獄。
その入り口にあなたはいるのですよ。

部活が盛んな中学校でしたね。
数ある部活の中で、どれに入るかかなり悩んだはずです。
それまでの自分なら、確実に文化部を選ぶ。
しかしあなたは中学校で
“活発で明るい女の子”
として人気者になることを密かに狙っていた。
とはいえ体育の成績は常に“2”。
ソフトボールを投げれば7メートルしか飛ばず、ドッジボールでは真っ先に外野行き、サッカーでは避けきれず体に当たったボールがたまたま決勝ゴールし、1日だけ英雄になったこともありました。
そんな私が花形の運動部に入ったところで、みじめな思いをするだけだ、ということはさすがに自覚していたのですね。
文化部寄りの雰囲気があり、
運動音痴でもなんとか活躍できそうで、
“活発で明るい女の子”に近づけそうな部活。
・・・
悩めるあなたが手にする部活リストの中で、目に留まったのは
「卓球」
でした。

『これはっ!多分そんなに体力なくてもいけそうだし、個人競技で他人の足を引っ張ることもない。大人しい子が集まりそうだし、人気者になるライバルは少ないのでは?!何しろ“稲中卓球部”で注目の競技だしね(✳︎)!こここ、これだっ!』
(✳︎“稲中”は確かに流行っていた。が、“スラムダンク”の流行とは訳が違う。「スラダンに憧れてバスケ部入りました!」は実に美しいが、「稲中に憧れて卓球部入りました!」はただの変態である。その違いに気づけなかったのね、12歳のあなた。)

卓球。
タッキュー。
takkyu。

かくしてあなたは卓球部の門を叩きました。


卓球部は、予想以上に楽しかったですね。
私たちの学年の女子は、なかなかかわいく(自称)明るい子が揃っており、
こりゃ何だかイケてる部活に入ったぜ!と眼鏡の奥でニヤニヤしておりました。
しかし、全然練習をしないチームでしたね。
部活の間中おしゃべりしたりゲームしたり落書きしたり…
チームメイトがどこかから仕入れてきた下ネタの解説を受けることも多く、私の下ネタ知識の8割はこの時期に学んだと言っても過言ではありません。
顧問のツッピー(ハゲ、大柄、万年ジャージ、良い人)の足音が聞こえると、おしゃべりを止めて一瞬にして練習体制を組み、練習してたふりをしていましたね。(そしてそんな小細工はバレていつも怒られてました。)

そんな私たちは練習しないくせに負けん気は強く、試合直前になるとちょっと頑張って練習し、
当日はヤジや顔芸で“相手に精神的プレッシャーをかけて負かす”という最低な方法で勝ち進んだりしてました。
何のまぐれか市の大会で優勝した時は、喜びましたね!

練習しないけど意外に勝てる、というあたりが、あなたの中でイケてる卓球部感を強めていましたね。
真面目に卓球に向き合っている人たちに何とも侮辱的なことをしたものです。
とはいえ、その罪悪感とちょいワルの自意識の間で揺れながら仲間と過ごした3年間は、なかなか充実したものでした。

しかし今、はっきり言いましょう。

卓球は決して“イケて”はいない。

あなたは世間とちょっとズレた自意識を持ったその中学3年間を経て、
その後の人生で何度も
「えー!卓球部だったのー?ウケる!」
という台詞を浴びせられることになります。
そして大学の合コンでは
「昔テニス部だったでしょ?で、今はテニサーみたいな。」
と言われ、卓球部だったことをものすごく言いにくくなるという経験をします。
覚悟をしておいて下さい。

そしてついでに世の卓球業界に言いたい。
卓球にオシャレを持ち込むな。
ユニホームとか頑張らなくていいから。
アクセとかネイルとかヘアスタイルとか気にしても、あのカマキリのようなフォームで卓球台の前に立った途端、“イタい”スポーツになってしまう。
福原愛ちゃんのように“ちょっと惜しいけど健気な感じ(失礼)”のギリギリを行くことが、
卓球が愛される秘訣であることを忘れてはならないのです。


でもね、12歳のあなたに最後に伝えたいのは、
それでも卓球部を選んだことは間違いじゃなかったよ、ということ。
暗黒時代の象徴として、今もまぶしく懐かしく輝く部活の日々は良い思い出だし、
何というかどんなに思い上がったとしても所詮卓球部だった人、という自戒の記憶になっている気がするのです。(後者は実は卓球に対してものすごく失礼なことかもしれませんが…)

みんなどうしてるのかな。
20年経ってすっかりあの頃の仲間とは疎遠になってしまいましたが、
今もよく思い出す、楽しい日々でした。

どうか、今の仲間との日々を大切に。
卓球イズフォーエバー。